

超ゆるやか階段
トータルアシストプラン株式会社代表の堤久夫が20年ほど前から提唱してきた「ゆるやか階段」は、それまで14段が基本だった一般住宅の階段を18段にすることで、高齢の方の運動機能の維持、安全性、快適さに貢献するものでした。高齢化が進み自宅で過ごす時間が増えた2020年、さらに安全性を求めた25段の階段を採用した住宅ができました。階段を「超ゆるやか」にすることは、高齢の施主様に向けて、必要があって生まれた発想ですが、若い世代のニーズにも合致し、新型コロナウイルス感染症対策で自宅でのテレワークなどの時間を中心にした暮らしにも対応した、これからの住まいづくりのご提案であると同時に、健康で安全な人生の基礎となると考えています。


施主様からのメッセージ
四日市市在住の医師、八十歳
巷では、バリアフリーを強調した住まいが増えています。段差がなく、安全で快適な住宅ですが、高齢者にとっては運動不足に陥りやすく、心身ともに衰えていくことが心配でした。そこでわたしは、日々、階段の昇降を繰り返すという生活習慣が運動不足解消のひとつとなると思い至りました。このたび、八十歳にして理想の住まいを建築することになり、このチャンスに無理なく安全に昇降できる「超ゆるやか階段」を設置しました。車いすに頼らない生活を目指す、ユニバーサルデザインの発想を取り入れた高齢者にふさわしい、二十五段のとてもゆるやかな階段です。高齢者のみならず、ポストコロナでのテレワークを余儀なくされる若い人にも有益な「超ゆるやか階段」が、世界中の住宅建築で広く普及することを期待しています。

手すり設計者 古川慎吾
マサチューセッツ大学卒 MFA(美術学修士)
当時八十歳近い祖母は膝が悪く、20センチほどの上がり框に苦労をしていました。祖母のために考えた手すりの形状は、余分な力をかけずに階段を上がれるように玄関の傾斜に合わせたことがヒントになりました。ただ握るのではなく、手を置いて身体を支えられるように、手の平の添いやすさを考え、太さ、丸み、厚みを人間工学に基づいて計算した設計になりました。今回、ご縁をいただき、祖母のために考えた手すりが、25段の階段に採用されることになりました。丸みを帯び、安全に身体を支えられるように考えた手すりが、ひろく採用されることを願います。
古川慎吾(2008年よりマサチューセッツ州立大学ダートマス校勤務)
健康で豊かな人生を応援したい。無垢の木にこだわり、施主様のご要望に全力で応えるトータルアシストプランでは、時代に即した住まいづくりのチャレンジを続けています。新築はもちろん、古民家の再生やリフォームなど、あらゆる住まいのご相談をお待ちしております。
