階段について、建築屋は勘違いしている!1/5
それでは、建築の設計を始めますね!ご希望をお聞かせください。
いつものように、設計打ち合わせが始まりました。
今回の依頼者は、81歳と79歳のとても元気なご夫妻です。
当時では、これまでの新築依頼者で最高齢の方々でした。
この時点で、住宅会社での設計担当をすることから始まった、
住宅設計数は、数百棟にもなっています。
いつものように、打合せを始めました。
ところが、ご夫妻のご希望は、私の持つ設計の概念を大きく変えるものとなりました。
「あのぅ・・一般的な間取りの家が、いいと思ってます。
これがそれを描いた素人ながらの絵です。(平面スケッチをいただく・・)
で、どうしてもかなえたいことがあります。昔から2階の寝室で過ごすのが夢だったんです。
おかげさまで、まだ元気ですし、今回どうしてもこの夢だけはかなえたいのです。
ダメですか?」
「えっ!そうなんですか?現在、平屋でお住まいですし、バリヤフリーの平屋で建替えされるのかと思ってました!」
私の住宅設計人生で、一生忘れられない打合せの一コマとなりました。