階段について、建築屋は勘違いしている!2/5

私は、和風住宅が得意(特に数寄屋、茶室など)で、注文住宅ばかり設計をしていた建築士です。

(首都圏と京都で500件を超える住宅設計にたずさわってきました。)

その経験から、今までなら「何を言ってるんですか!平屋ですよ、平屋!みんなもそういっているでしょう・・ダメダメ!」と

即答してしていたに違いありません。

しかし私は、この打ち合わせの前に、独立後の住宅づくりの師匠である環境工学博士の冨田辰雄先生に弟子入りし、

「住まいは環境。住宅は住む人にとってただの建物であってはならない。

住まいは、住む方のための環境づくりとしなさい」と教えを受けた直後だったのです。

「何かいい考えがあるような気がします。次回の打合せまでに何らかの考えをもって上がります」

根拠のないまま、そう返事をして帰りました。

そうして考えて、考えて、考えまくる日が続きました。本当に一生懸命考えました。

「もし2階に寝室をつくって、階段で事故があったらどうするんだ?」

そんなことも数知れず考えました。

私は、工業高校の建築家を経て、大学も建築学科を卒業した自称(笑)バリバリの建築技術者です。

15歳の時から住宅の設計は、しています。

住宅の階段は「こんなもん」と決まっているし「実際、ほとんどそうじゃん!」と思ってました。

「こんなもん・・・って、いったい誰が決めたの?」

今までの住宅階段へのガチガチの固定概念が、崩れていく瞬間でした。

一般住宅における住宅階段の建築基準法の最低ラインは、

はしごぐらい急な階段でも許されています。「それって、変じゃないか?」

視点を変えて普通の頭で考えだすと、たくさんの疑問が出てきました。

category:住まいの設計・計画  |    |  2022.12.18

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