家づくりコラム⑭数寄屋ってどんな建物?
飽きの来ないデザインの元祖は数寄屋造り
日本の一戸建ての92.5%(H30年時点)は木造です。
そのうち8割近くが日本の伝統的な建築工法を基にした在来軸組工法で建てられています。
伝統的な日本の木造建築において、美の極致とされているのが数寄屋です。
数寄屋は木材を一番美しく見せるための表現方法のひとつです。
数寄屋造りの家を多く設計してきましたが、数寄屋をひと言で語ることは大変難しいことです。
あえて数寄屋をわかりやすくいうと、和風を細く薄くデザインし、
それに合った素材を使ったつくりのことを言います。
最近、「和モダン」と言って、シンプルでスッキリした和風の家も設計されてますが、
このデザインのルーツは「数寄屋にあり」と、私は思っています。
数寄屋は頭で理解するものでなくて体で感じるもの。
四日市市なら鵜の森公園に泗翠庵という茶室がありますので、
そこでゆっくりお茶を飲みながら、体で数寄屋を味わってみてください。
こちらの写真は堤が泗翠庵で「こども茶室探検」の講師をしたときの写真です。
数寄屋の最高峰といわれているのが京都の桂離宮です↑ 材料が薄く細く使われているのが伝わるでしょうか。
桂離宮には社員研修を兼ねて数年に1度訪れています(要予約)